チワワとパピヨンの違いを徹底比較!性格や費用まで解説

チワワとパピヨン、どちらを新しい家族として迎えようか悩んでいませんか?よくチワワに似ている犬として名前が挙がるパピヨン、またパピヨンに似てる犬として知られるチワワは、小さな体に大きな瞳が愛らしく、日本でも絶大な人気を誇ります。しかし、その見た目は似ていますが、実は性格や、飼い主さんが気になるしつけ楽なのはどちらかという点、そして必要な運動量にもはっきりとした違いが存在します。

この記事では、両犬種との生活で失敗や後悔をしないために、日々のお手入れの方法、吠えやすさの傾向、かかりやすい病気や寿命、さらには生涯の飼育費用に至るまで、あらゆる角度から二匹の違いを徹底的に比較・解説します。また、最近人気のチワワパピヨンミックスの特徴も含め、あなたのライフスタイルに最適なパートナーを見つけるためのお手伝いをします。

記事のポイント
  • 外見と性格の具体的な違い
  • しつけや運動量など飼いやすさの比較
  • 生涯の飼育費用や寿命の目安
  • 両犬種に最適な飼い主のライフスタイル
目次

チワワとパピヨンの違いを外見と内面から比較

  • チワワに似ている犬、パピヨンに似てる犬の特徴
  • 大きさや毛色など見た目の違い
  • フレンドリー?勇敢?性格の違い
  • 吠えやすさに違いはある?
  • 初心者でもしつけ楽なのはどっち?

チワワに似ている犬、パピヨンに似てる犬の特徴

チワワとパピヨンが似ていると言われる最大の理由は、共に「超小型犬」に分類されるコンパクトな体格と、クリっとした大きな目、そして特徴的な大きな耳を持っている点にあります。特に、立ち耳タイプの個体同士を比べると、一見しただけでは見分けるのが難しいと感じる人も少なくありません。

しかし、これはあくまで全体的な印象の話です。細部に目を向けると、両者には多くの相違点が存在し、それぞれが独自の魅力と歴史を持つ、全く異なる犬種であることが分かります。例えば、パピヨンの名前の由来となった蝶のような優雅な飾り毛は、チワワには見られない特徴です。

この記事では、そうした細かな違いを一つひとつ丁寧に解き明かし、両犬種の深い魅力を探っていきます。見た目のわずかな違いが、性格や飼育方法の大きな違いにどう結びついているのかを理解することが、最適なパートナー選びの第一歩となります。

大きさや毛色など見た目の違い

チワワとパピヨンの見た目を比較すると、体格、被毛、毛色のバリエーションに明確な違いが見られます。どちらも超小型犬ですが、平均的にはチワワの方がより小さい傾向にあります。

体格と体重

チワワは「世界最小の犬種」として知られており、その体格は非常にコンパクトです。一方、パピヨンはチワワより少し大きく、骨格もしっかりしているため、抱き上げた際の感触も異なります。

特徴チワワパピヨン
平均体高15~23cm20~28cm
平均体重1.5~3kg3~5kg

被毛のタイプ

被毛の構造も大きな違いの一つです。パピヨンは、皮膚を保護する上毛(オーバーコート)のみで構成される「シングルコート」が基本です。これに対し、チワワは保温機能を持つ下毛(アンダーコート)と上毛からなる「ダブルコート」です。この違いは、後述するお手入れや抜け毛の量に直接影響します。

また、パピヨンは長毛のロングコートのみですが、チワワには短毛の「スムースコート」と長毛の「ロングコート」の2種類が存在し、好みに合わせて選べる点も特徴です。

毛色と飾り毛

パピヨンの毛色は、白地をベースにブラックやブラウンなどの色が部分的に入る「パーティーカラー」が基本です。耳や尻尾の優雅な飾り毛が特徴で、その名の通り蝶が羽を広げたようなエレガントな印象を与えます。

一方で、チワワはブラック、クリーム、レッドといった単色から、2色、3色の組み合わせまで、非常に豊富なカラーバリエーションを誇ります。色の選択肢を重視する方にとっては、チワワの方が魅力的に映るかもしれません。

フレンドリー?勇敢?性格の違い

見た目の違いと同様に、チワワとパピヨンの性格にもそれぞれの犬種が持つ歴史的背景が色濃く反映されています。

パピヨンは、古くからフランスの王侯貴族に愛玩犬として寵愛されてきた歴史を持ちます。そのため、非常に社交的で人懐っこい性格をしています。家族はもちろん、初対面の人や他の犬に対しても友好的に接することができる個体が多く、子供がいる家庭や多頭飼いを検討している場合でも馴染みやすいと考えられます。また、非常に賢く、飼い主とのコミュニケーションを楽しむ遊び好きな一面も持っています。

一方、チワワは小さいながらも勇敢で、警戒心が強いという特徴があります。飼い主や家族に対しては深い愛情を示し、忠誠心も高いですが、その分、見知らぬ人や他の犬に対しては距離を置いたり、吠えて警戒心を表したりすることがあります。この性質は番犬としての役割を果たすこともありますが、社会性を育むための早期からのトレーニングが大切になります。もちろん個体差はありますが、一般的にパピヨンは「開放的でフレンドリー」、チワワは「忠実で勇敢な甘えん坊」という傾向が見られます。

吠えやすさに違いはある?

犬を飼う上で、鳴き声や吠えやすさは多くの方が気にするポイントです。チワワとパピヨンでは、吠えやすさの傾向に違いが見られます。

一般的に、チワワの方がパピヨンよりも吠えやすい犬種とされています。これは、前述の通りチワワが持つ強い警戒心に起因します。見知らぬ人や物音、他の犬の接近などを飼い主に知らせようとする「警戒吠え」が出やすい傾向にあります。体は小さいですが、勇敢な性格から自分より大きな相手にも果敢に吠えかかることがあります。

対照的に、パピヨンは社交的な性格から、警戒して吠えることは比較的少ないと言われています。しかし、賢いがゆえに「こうすれば飼い主が構ってくれる」と学習し、「要求吠え」をするようになる可能性があります。甘やかしてしまうと、自分の要求を通すために吠える癖がついてしまうことがあるため注意が必要です。

ただし、これはあくまで犬種としての一般的な傾向に過ぎません。実際には、子犬期の社会化トレーニングやその後の飼育環境が吠え癖に大きく影響します。チワワでも適切なしつけを行えば無駄吠えを抑制できますし、パピヨンでも一貫性のない対応を続ければ問題行動につながる可能性があります。

初心者でもしつけ楽なのはどっち?

犬を初めて飼う方にとって、しつけのしやすさは犬種選びの重要な判断基準となります。この点においては、パピヨンの方が比較的しつけが楽な犬種と言えるでしょう。

その理由は、パピヨンが持つ非常に高い知能と、人に対する協調性の高さにあります。犬の知能ランキングでは常に上位に位置し、飼い主の指示を理解し、それに従うことを楽しむ傾向があります。物覚えが早く、トイレトレーニングや基本的なコマンドもスムーズに習得できることが多いです。好奇心旺盛で遊び好きな性格を活かし、ゲーム感覚でトレーニングを進めると、より効果的です。

一方、チワワも学習能力は高い犬種ですが、頑固な一面や警戒心の強さがしつけの難易度を少し上げる要因になることがあります。飼い主への愛情が深い反面、嫌なことに対しては抵抗を示すこともあり、一貫した態度で根気強く教える必要があります。

これらの点を踏まえると、特にはじめて犬を飼う方や、しつけに自信がない方にとっては、素直で物覚えの早いパピヨンの方が、よりスムーズに関係を築きやすいと考えられます。

チワワとパピヨンの違いを飼育面から徹底解説

  • 毎日の散歩で必要な運動量の違い
  • 被毛のお手入れはどっちが大変?
  • 生涯の飼育費用はどのくらい違う?
  • かかりやすい病気と平均寿命
  • チワワパピヨンミックスはどんな犬?
  • チワワとパピヨンの違いを理解して選ぼう

毎日の散歩で必要な運動量の違い

日々の生活に直結する運動量にも、両犬種には大きな違いがあります。飼い主のライフスタイルに合うかどうかを判断する上で、散歩に必要な時間は重要な要素です。

パピヨンは、華奢な見た目に反して非常に活発で、多くの運動量を必要とします。小型犬の中ではトップクラスの体力の持ち主で、アジリティなどのドッグスポーツでも活躍できるほどの運動能力を備えています。そのため、散歩は1日2回、それぞれ30分程度を目安に、しっかりと歩かせるだけでなく、時にはボール遊びなどで走らせてあげることが理想的です。運動不足はストレスの原因となり、問題行動につながる可能性もあります。

対照的に、チワワはそれほど多くの運動量を必要としません。体が小さく、骨や関節が華奢なため、むしろ過度な運動は負担になることがあります。散歩は1日1~2回、1回あたり10分から20分程度で十分です。気分転換や社会性を学ぶ機会として、無理のない範囲で外に連れ出してあげましょう。

このように、アクティブに犬との時間を楽しみたい方にはパピヨンが、仕事が忙しいなど、散歩に多くの時間を割くのが難しい方にはチワワが向いていると考えられます。

被毛のお手入れはどっちが大変?

美しい被毛を維持するためのお手入れは、飼い主の日課となります。被毛の構造が異なるチワワとパピヨンでは、お手入れのポイントも変わってきます。

抜け毛とブラッシング

前述の通り、チワワはダブルコート、パピヨンはシングルコートが基本です。ダブルコートの犬種は、体温調節のために春と秋の換毛期にアンダーコートがごっそりと抜け落ちます。そのため、抜け毛の量だけで言えば、換毛期のチワワの方が圧倒的に多くなります。抜け毛を放置すると皮膚病の原因にもなるため、この時期は毎日のブラッシングが欠かせません。

一方、シングルコートのパピヨンは一年を通して少しずつ毛が生え変わるため、換毛期のような大量の抜け毛はありません。しかし、長く繊細な飾り毛は毛玉になりやすいため、こちらも毎日のブラッシングが推奨されます。特に耳や尻尾、胸周りの毛は丁寧にとかしてあげる必要があります。

シャンプーとトリミング

シャンプーは、どちらの犬種も月に1~2回程度が目安です。ただし、皮膚の状態によって頻度は調整してください。

トリミング(カット)については、チワワもパピヨンも必須ではありません。しかし、パピヨンの場合は足裏の毛が伸びて滑りやすくなったり、お尻周りの毛が排泄物で汚れたりするのを防ぐために、部分的なカットを行うと衛生的です。

お手入れの手間という点では、抜け毛の多さでチワワ、毛玉のできやすさでパピヨンに、それぞれ注意が必要と言えるでしょう。

生涯の飼育費用はどのくらい違う?

犬を家族に迎えるには、初期費用だけでなく、生涯にわたる飼育費用を考慮する必要があります。チワワとパピヨンの場合、費用の内訳に若干の違いが見られます。

初期費用(迎え入れ費用)

子犬の本体価格は、犬種、血統、毛色、ブリーダーやペットショップによって大きく変動しますが、一般的な相場は以下の通りです。

犬種価格相場
チワワ20万円~40万円
パピヨン10万円~30万円

一般的に、希少な毛色やチャンピオン犬の血統を持つ場合は価格が高くなる傾向があります。これに加えて、ワクチン代、畜犬登録料、ケージや食器などの飼育グッズ代として、別途5万円~10万円程度が必要になります。

年間飼育費用

ドッグフード代、ペットシーツなどの消耗品代、狂犬病予防接種や混合ワクチン、フィラリア・ノミダニ予防薬、定期的な健康診断などの医療費、そしてトリミングサロン代などが年間費用に含まれます。

超小型犬の年間支出総額は平均で約18万円というデータもあり、両犬種とも大きな差はないと考えられます。ただし、パピヨンの方が運動量が多く、食事量もやや多くなる可能性があります。また、病気やケガをした場合は高額な治療費がかかることもあるため、ペット保険への加入も検討すると安心です。

かかりやすい病気と平均寿命

愛犬と一日でも長く健やかに暮らすために、かかりやすい病気と寿命について理解しておくことは大切です。

平均寿命

小型犬は比較的長寿な傾向にあり、両犬種も例外ではありません。

  • チワワの平均寿命: 14~18歳
  • パピヨンの平均寿命: 13~15歳

もちろん、これらはあくまで平均であり、個々の健康状態や飼育環境によって大きく左右されます。

かかりやすい病気

両犬種に共通して注意したいのが、膝のお皿がずれてしまう「膝蓋骨脱臼(パテラ)」です。特に骨格が華奢な小型犬に多く見られ、滑りやすいフローリングでの生活や、ソファなどからの飛び降りが発症のリスクを高めます。

その他、犬種ごとにかかりやすいとされる病気は以下の通りです。

  • チワワ: 水頭症、気管虚脱、心臓疾患、歯周病
  • パピヨン: 進行性網膜萎縮症(PRA)、眼瞼内反症、歯周病

定期的な健康診断を受けることで、これらの病気の早期発見・早期治療に繋がります。日頃から愛犬の様子をよく観察し、異変に気づいたらすぐに動物病院に相談する姿勢が求められます。

チワワパピヨンミックスはどんな犬?

近年、異なる純血種同士を掛け合わせたミックス犬(デザイナーズドッグ)が人気を集めており、チワワとパピヨンのミックス犬は「パピチワ」や「チワヨン」などの愛称で呼ばれています。

パピチワの外見や性格は、両親のどちらの特徴をより強く受け継ぐかによって個体差が非常に大きいのが特徴です。パピヨンのような蝶の飾り毛を持ちながら、チワワのアップルヘッド(りんご型の頭)を受け継ぐ子もいれば、体格はチワワサイズで、毛質はパピヨンのようにふわふわな子もいます。

性格も同様で、パピヨンの社交性とチワワの忠実さを併せ持った、非常に飼いやすい子になる可能性もあれば、両方の頑固な面が出てくる可能性も否定できません。成長過程でどのように変化していくか予測が難しい分、その子だけの個性として成長を楽しめるのがミックス犬の最大の魅力と言えるでしょう。

ただし、両親犬がかかりやすいとされる遺伝性疾患のリスクは同様に受け継ぐ可能性があるため、迎える際には両親の健康状態などをしっかりと確認することが大切です。

チワワとパピヨンの違いを理解して選ぼう

  • チワワは世界最小クラス、パピヨンはそれより一回り大きい
  • チワワは短毛と長毛、パピヨンは長毛のみ
  • チワワは毛色の種類が豊富、パピヨンは白ベースのパーティーカラー
  • パピヨンは社交的でフレンドリー、チワワは忠実だが警戒心も
  • しつけのしやすさでは、知能の高いパピヨンに軍配が上がる傾向
  • 吠えやすさは、警戒心の強いチワワの方が出やすい
  • パピヨンは多くの運動量が必要、チワワは少ない運動量で十分
  • 抜け毛はダブルコートのチワワの方が換毛期に多い
  • パピヨンの飾り毛は毛玉になりやすく毎日のブラッシングが鍵
  • 生涯費用に大差はないが、子犬の価格はチワワの方が高めな傾向
  • 平均寿命はどちらも13年以上と長寿
  • 膝蓋骨脱臼は両犬種ともに注意が必要な疾患
  • パピヨンは目の病気、チワワは心臓や気管の病気に注意
  • ミックス犬のパピチワは、外見も性格も個体差が大きい
  • 自分や家族のライフスタイルと、犬種の特性を照らし合わせることが後悔しないための秘訣
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